海の知恵袋…台風のお話し

海の知恵袋

今まさに台風2号が天気予報を賑わしていますね

この季節には我々関東エリアではあまり気にならない台風です

まず台風は熱帯のエリアで発生します。

熱帯エリアの海面水温が暖まり、上昇気流が発生します。

正しこの時期には上空の気温は暖まっていないので海面と上空の差が大きく台風が発生したり発達するのです。

本来は日本に向けて北上するものですが太平洋高気圧(小笠原気団)が強く存在するので、行く手を阻まれて西へ西へと向かいます。そして海水温の暖まった所を進んでいくので更に発達していきます。そして太平洋高気圧の西の端に来るとようやく本来の北へ向かうのですが、今度はまだまだ力を残している大陸の高気圧に阻まれます。そしてうまい具合にこの時期には大陸の高気圧と、太平洋高気圧の押しくらまんじゅうの間にできた大きな谷間が発生しており、”梅雨前線”が停滞しています。行き場を阻まれた台風は高気圧の谷間に発生している梅雨前線に盛り込んで東へと進路を変更していきます。今現在はまだ梅雨前線が、南海上にあるので本州への直接的は上陸等は無いものと思われます。ただし奄美諸島に沿って北上する台風は九州地方に大きな影響を及ぼすことは間違いないでしょう。毎年この時期に九州南部から熊本エリアまで洪水被害が聞かれます。特に九州から瀬戸内海エリアでは”線状降水帯”の発生が言われており、この台風との相乗効果による被害が心配されます。

 

今回の状態としては東に進路をとった台風は梅雨前線に沿って東海上に抜けていくことと思われます。もう少し季節が進んで太平洋高気圧が夏型になって張り出してくると大陸の高気圧は北へ押しやられてしまうので台風は全く北上できずにそのまま西の大陸へ過ぎ去っていきます。ですから日本への本格的影響は太平洋高気圧が弱まる8月下旬以降秋になることが多いようです

さて今回の台風はこんな感じと思われますが、改めて考えてみましょう。この台風が発生する頃に被害が多いエリアは先ずは誕生するエリア”ミクロネシア”をあげることが出来ます。

今回もグアムやサイパン・ロタ等は大きな被害が出ています。ロタの友人によると数日間停電していたようです。それから今回はそうでもなかったようですが、フィリピンも対象エリアですね。北上地点がもう少し遅かったらフィリピン直撃です。

台風自体はそんなように進行方向がある程度予測可能なのですが、近年温暖化のせいか、台風の誕生エリアが北上しています。以前は赤道近くの南方で発生していたのではじめは海上を進行したものです。ですから上記のように被害が考えられるエリア迄少し時間がかかり、対策の余裕がありました。ところが温暖化のせいか、海上の水温上昇が眼に見て早くなり、もっと北のエリアの水温上昇によって台風の発生場所が北へ変ってきました。当然発生場所からミクロネシア等はすぐ間際なので台風が出来るとすぐにやってきてしまいます。日本においても以前は「今年も台風が出来る時期になってきたね」なんてのんびりしていたのですが、台風発生場所との距離が短くなっているので油断できません。

ダイビングに振り返ると,ダイビング旅行の行き先に考慮が必要になってきます

先ずは5月下旬から6月いっぱいは”ミクロネシア/グアムロタ等”,またフィリピン、そして沖縄や奄美諸島は要注意です。暖かい海ならこれらを通り越してインドネシアやタイなどが良いようですね。

 

スカイツアーズ

 

 

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